かゆみと上手につきあうために

監修 虎の門病院 肝臓センター 熊田 博光先生

つらい「かゆみ」の症状は、日常生活のちょっとした工夫で改善することができます。毎日の生活習慣を見直し、かゆみと上手につきあっていきましょう。

1) 入浴時、ぬるめの湯にゆっくりつかりましょう1)

熱いお風呂は皮膚を刺激し、かゆみの原因になってしまうことがあります。

2) 汗をかいたら早めに洗い流しましょう1)

汗にはかゆみを引き起こす成分が含まれているため、汗をかいたら放置せず、できるだけ早く汗を洗い流しましょう。

3) 石鹸の使いすぎとごしごし洗いは控えましょう1).2)

石鹸の使いすぎやごしごし洗いは、皮膚表面のバリア機能を壊す原因となります。このバリア機能が壊れるとかゆみが起きやすくなります。

4) お風呂上がりにはすぐに保湿剤を塗りましょう2)

お風呂上がりは皮膚から水分が蒸発し、乾燥状態となります。皮膚が乾燥してしまう前に保湿剤を塗りましょう。

5) 化学繊維や毛織物が皮膚と接触するのを避けましょう2)

下着や靴下、ストッキングなどの化学繊維や毛織物のようなチクチクするものは刺激になるため、直接皮膚に触れないように気をつけましょう。寝具にも綿素材のカバーをかけるなどの工夫が必要です。

6) こたつや電気毛布の使用は最小限にとどめ、部屋の加湿を心がけましょう2)

こたつや電気毛布などの暖房器具は皮膚の乾燥を促してしまいます。使用する場合は低い温度設定にし、長時間使用しないように注意しましょう。加湿器などを使用し、湿度も調整しましょう。

7) 爪は短く整えておきましょう2)

無意識にかいてしまい、傷ついた皮膚から細菌やウイルスなどが感染し、かゆみの原因となってしまうことがあります。

1) 松村 由美:皮膚科診療最前線シリーズ かゆみ最前線:114,2006から引用
2) 吉田 有里:ナーシング・トゥデイ 20(6):78,2005から引用

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監修:埼玉医科大学病院 消化器内科・肝臓内科 教授 持田 智 先生

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