Vol.50 身から出たサビに、ご用心。

人間は油よりも酸化しやすい、なんてご存知ですか。
実は、テンプラ油が黒くなるのと同じ現象が、私たちの細胞でも起きているのです。
しかも、人間は35度以上の体温を保っているので、より酸化が進みやすいというわけ。もちろん、細胞が黒く変色するわけではなく、人間の酸化は、健康をおびやかすもの。ガンや脳卒中、心臓病など、感染症を除く病気の約90%を引き起こす、とも言われているので要注意です。この酸化、原因は「活性酸素」にあります。これは体内に侵入する細菌を撃退するためにつくられる、人間にとって必要な物質。しかし、大量に発生すると自らの細胞も攻撃し、酸化させてしまう厄介な存在なのです。

ここで、簡単にできる酸化対策を。この時期、注意したいのは紫外線です。これを強く浴びると、活性酸素が大量発生してしまいます。お布団なら、太陽に当てると活性酸素の力で殺菌できるのですが、そんな強いパワーで私たちの細胞も傷つけられては大変です。男性の方もしっかり紫外線対策を。一方、体内に発生してしまった活性酸素を除去するなら、食事にひと工夫。おすすめは、緑黄色野菜。濃い色の正体であるカロテノイドという成分には、強い抗酸化カがあります。これからの季節ならトマトやカボチャなどの夏野菜で美味しく取り入れてみては。さあ、酸化を防いで、サビない生活。あなたもはじめてみませんか。

掲載年月 2005年07月

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