Vol.71 よく聞くと、よく効く クスリのはなし

「うなぎと梅干し」「スイカと天ぷら」…。
昔から、相性が悪いとされる食べ合わせはいろいろありますが、実は、そのほとんどが迷信なのだとか。
一方、あまり知られてはいませんが、注意したいのが「薬との食べ合わせ」です。例えば、ある種の高血圧治療薬とグレープフルーツ。血圧が下がりすぎてしまう恐れがあります。また解熱鎮痛剤をキャベツと一緒にとると、薬の排泄を早めてしまい、効果が出にくくなることも。ほかにも、良くない食べ合わせは数多くあります。不安なときは、薬剤師さんに相談してみましょう。

水で飲むお薬は、ひと口ふた口ではなく、コップ一杯の水で飲むのが基本。それが、胃や小腸まで薬を送りこむのに必要な量です。また、水と一緒に飲むことで、体内で薬が溶けて成分がしっかり吸収されます。緑茶やジュース、コーヒー、牛乳といった飲み物は、薬の作用に思いがけない影響を与える恐れがあるので、一緒に飲むのは避けましょう。つまりは、薬を正しく服用することが、正しい効き目につながるということ。来年度からは、中学校の保健体育で「薬の使い方」についての授業が始まるそうです。私たちも、薬の知識をしっかり学んで、リスクにならないクスリとのつき合い方を身につけたいものですね。

掲載年月 2011年08月

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