リハビリテーションの重要性

監修 国立精神・神経医療研究センター病院長 村田美穂先生

パーキンソン病の治療の中心となるのは、薬物療法とリハビリテーションです。病気の進み方は個人差がありますが、初期の方が進むスピードが速いため、早めに適切な治療を受けて、規則正しい生活(薬のきちんとした服用、積極的なリハビリテーション)を送ることが大切です。

リハビリテーションを行う上では、きちんと薬を服用して体を動かしやすい状態にしておくことも必要です。リハビリテーションを早くから行うことで、発症から長い年月が経っていても、移動、食事、入浴などの日常生活動作で介助を必要とすることが少なくてすみます。

治療は薬物療法とリハビリテーションを中心に

村田美穂監修:スーパー図解パーキンソン病. 法研, 東京, p67, 2014

パーキンソン病のリハビリテーションの種類には、①体力維持のための運動(有酸素運動)、②筋肉と関節の柔軟性維持のための運動、③筋力維持のための運動、④姿勢や歩行の改善と苦手になりやすい動作の練習、⑤呼吸訓練があります。これらの運動をかたよりなく取り入れてメニューを作ることをお勧めします。

リハビリテーションを始めるにあたっては、心臓、腰、背骨、膝などに障害がないかを主治医の先生に確認してもらい、病院などの理学療法士などの専門家にリハビリテーションのメニューや実技について詳しく説明してもらいましょう。

状態ごとの運動メニュー例

体力維持
(有酸素運動)
柔軟性維持
(ストレッチ)
筋力維持 動作練習 呼吸練習
普通に動ける方 ●ウォーキング
(通勤で20分)
●休日はトレーニング用自転車
(30分)
●ストレッチ
(朝・寝る前どちらかに10分)
●背筋・臀筋トレーニング
(寝る前に10分)
●立ち上がり動作練習
(休憩時間に10回×3)
●大きな動作で歩く練習 ●(胸・肩のストレッチ)
●できるだけ大股で大きく腕を振って行う
(背筋・臀筋の筋力訓練と、上半身・アキレス腱のストレッチを兼ねた運動となる)
●できるだけ速く歩くこととゆっくり歩くことを、目標脈拍数(運動強度)を保ちながら交互に行う
(40分)
安全に歩行できない方 ●トレーニング用ペダル、または立ち上がり動作練習
(20分)
●ストレッチ
(20分)
●介護保険でパワーリハビリ
(3回/週)
●起き上がり・立ち上がり動作練習
(パワーリハビリのない日に30分)
●(胸・肩のストレッチ)
咳の練習
ほとんどの動作に介助が必要な方 ●ストレッチ
(20分)
●起き上がり・立ち上がり動作練習 ●(胸・肩のストレッチ)
咳の練習

各運動を偏りなくメニューに取り入れることをお勧めします。

小林庸子:自宅でできる運動. 村田美穂編著. やさしいパーキンソン病の自己管理 改訂版. 医薬ジャーナル社, 東京, p78, 2012

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